北北海道を牛柄トラックで駆ける牛削蹄所。菅原道北削蹄所のオフィシャルサイトです。

~学業の神様と牛の深い関係~


受験シーズン真っ只中の今日この頃。
合格祈願をこめて天満宮に行かれる方も多いかと思います。そこで祀られているのは学業の神様としてよく知られている菅原道真公です。
天満宮は菅原道真が太宰府で亡くなったのち平安京で数々の天変地異が起こったり菅原道真を左遷に追いやった者たちが次々に
亡くなっていったことから菅原道真の怨霊に祟られていると考えそれを鎮めるために建てられたとされています
<注>諸説あり
また菅原道真が学業の神様として参拝されるようになった由縁は生前の菅原道真がとても優れた学者であったためだとされています

さてみなさんは天満宮に臥牛像と呼ばれる像があることをご存知でしょうか?この臥牛像は「使いの牛」(神使[=神様の使者]の牛]と呼ばれており古くから傷や病気の箇所をさすると治るとか頭をさすると知恵を与えてくれ賢くなるという言い伝えがあるそうです

そもそもなぜ学業の神様である菅原道真を祀っている場所に牛の像があるのか
不思議ですよね?それには多くの諸説があるようなんです一つ目は菅原道真が生まれたのが乙丑の年(承和12年[846年])
そして亡くなられたのが延喜3年[903年]2月25日の丑の日だからとゆう説二つ目は菅原道真のご遺骨を乗せた車を引いていたのが牛で、またその牛が座り込んで動かなくなった場所を菅原道真のご墓所と定めたからであるとゆう説
(この説から天満宮にある使いの牛の像は臥牛と呼ばれる座った姿勢をしている)
三つ目は菅原道真が太宰府へ下る際牛に乗っていたとゆう説四つ目は菅原道真が牛を愛育されていたとゆう説最後に太宰府に下る途中菅原道真が命を狙われた際、白牛に助けられたとゆう説
まだその他多数諸説はございますが何れにしてもこれだけの伝承があるとゆうことは菅原道真の神威の広大さと牛との深い関係を物語っていますね

最後に学業の神様としてたくさんの学生さんに参拝される菅原道真に上記のような話があったことを初めて知りましたしいい勉強になりました!またそれを知った上で天満宮に参拝にいくと面白いかもしれませんね

bySHUN

2016-1-31 Category コラム, 牛コラム | Leave a Comment

とある獣医師の独り言35

あけましておめでとうございます。今年も皆様に楽しんでいただけるようなコラムにしていきたいと思いますのでお付き合いよろしくお願いします。
当たり前ですが、やっぱ冬になってしまいましたね。今年は雪が少なくて良い冬だと思ったら年末にはすっかり雪景色になってしまいましたね。まだ一月になったばかりですが、すでに春が待ち遠しくなってしまいます。では本題です。
先月は亜急性ルーメンアシドーシス(SARA)の原因には二種類あると説明しましたが、その続きです。
◎乳酸を処理(プロピオン酸に変換)できない場合のSARA
牛の炭水化物の消化でお話ししましたが、牛は乳酸菌によって乳酸を作り、乳酸利用菌が乳酸をプロピオン酸に変換して、それをルーメン壁から吸収し肝臓でブドウ糖に再合成して全身で使うエネルギーにしています。しかし炭水化物が大量に入った場合には乳酸をプロピオン酸に変えることが間に合わなくなるため、SARAとなるのです。
昔から配合飼料をたくさん上げると乳量が増えることは知られていました。確かに配合飼料の増やし始めは乳酸利用菌も元気でプロピオン酸が多量にできるため乳量は増えますが、そんなに長くは続きません。乳酸菌は酸に強いですが、乳酸利用菌は酸にそれほど強くないため、徐々に増える乳酸により酸性化したルーメンは乳酸利用菌を死滅させます。そのためプロピオン酸に変換できなくなった乳酸はルーメンをさらに酸性化しSARAの発生につながっていきます。(図1.2参照)ただ現在は配合飼料の多給が牛の寿命を縮めることが一般的な知識になり、このような管理は減少しつつあります。しかし、次に挙げる場合ではこのタイプのSARAが起きていることが考えられます。


図 1 正常なルーメン


図 2 乳酸を処理しきれなかった場合のSARAの状態のルーメン

1.選び食い
 TMRによる給餌の場合しばしば問題になるのが選び食いです。水分不足のサイレージで作られたTMRではミキサーでうまく混ざらないため、牛は鼻先でサイレージを飛ばし残った配合飼料を選んで食べるようになります。この結果配合飼料多給と同じようなルーメン環境になりSARAを発症するわけです。この現象はフリーストールで飼養している場合には牛群の順位が優位の牛ほどSARAを起こしやすくなります。真っ先においしい餌を選んで食べるためです。牛群の中で強い牛が急に肢を痛がり出したら注意が必要です。もしかしたらSARAによる蹄病を起こしているのかもしれません。
  
2.ルーメンの馴致(じゅんち)不足
 初産牛や乾乳期間の長かった経産牛に見られるのがこのタイプです。初産牛は泌乳用の餌、つまり配合飼料が大量に入っている餌を分娩するまで食べたことがなく、ルーメンの細菌バランスが経産牛とは異なるためSARAを起こしやすくなっています。また、経産牛でも受胎が遅れ過肥になるのを予防するために粗飼料中心の飼料で過ごしてきた場合は、初産牛と同様のことが起こります。ルーメン微生物が炭水化物の急激な摂取量の増加についていけず、乳酸が過剰になってしまうのです。初産牛や乾乳期間の長かった牛に蹄病が多かったり、周産期病が多かったりする原因の一つがこれです。


来月はSARAのもう一つの原因、乳酸を中和できなかった場合をお話しします。

今月もお付き合いありがとうございました。

本年もよろしくお願いいたします


2016-1-6 Category コラム, 当社 | Leave a Comment

年末のご挨拶

本年中のご愛顧に心よりお礼申し上げますとともに来年もより一層のご支援を賜りますよう、スタッフ一同心よりお願い申し上げます。

株式会社 菅原道北削蹄所
菅原洋充



2015-12-30 Category コラム, 当社 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言34

早いものでもう12月です。今年はスーパーエルニーニョ現象とかで暖冬になるそうです。確かにいつもの12月よりは暖かいような気はしますね。個人的には年齢とともにだんだん寒さが嫌いになってきたので、暖かい冬は大歓迎ではありますが、あまりに雪のないのも北海道らしくないですし、氷に穴を開けてのチカ釣りもできないのもさみしいので、適度な寒さの冬であってほしいですね。
本題です。今月からは数回に分けてルーメンアシドーシスのついてお話ししていこうと思います。いまさらですがルーメンアシドーシスとは何でしょうか。文字通り何らかの原因で第一胃が酸性化してしまうことです。その酸性化を起こす酸は何でしょうか。それは乳酸です。牛の炭水化物の消化吸収のところでお話ししましたが、牛はルーメンで生成される乳酸なしでは生きていけません。それは乳酸をプロピオン酸に変えてルーメンから吸収することにより、体を維持するためのエネルギーを得ているからです(図1)。
図1 ルーメンでの炭水化物の変化


では、この乳酸がなぜ一胃で悪さをするのでしょうか。単純に言えばできた乳酸をプロピオン酸に変えることができなくなり、乳酸がルーメン内にあふれるからです。乳酸は非常に強い酸であり、酸性化したルーメンは酸に弱いルーメン内微生物を死滅させ、その毒素が全身に回るためさまざまな病気を引き起こします。これら酸性化によって引き起こされる様々な症状の総称がルーメンアシドーシスです。
ルーメンアシドーシスと言えば盗食を思い起こす方もいるかと思いますが、現在問題とされているのは盗食の時の起こるような急性のアシドーシスではなく牛の普段の採食行動の中で起こるアシドーシスであり、亜急性ルーメンアシドーシスまたは潜在性アシドーシスと呼ばれているものです。詳しい症状については今後お話していきますが、潜在性というよりは蹄葉炎や肝炎、乳房炎など病気として症状を見せることが多いため急性に準ずるという意味で亜急性ルーメンアシドーシス、SARA(サーラ)と呼ばれています。
ではSARAはなぜ起こるのか。それは牛の体の特性上から二つの原因が考えられます。一つ目はルーメン内で産生された乳酸を処理(プロピオン酸に変換)しきれない場合、そしてもう一つは乳酸を中和できなかった場合です。
来月はこれらの原因それぞれについて詳しく説明していきます。

今年も一年間このコラムにお付き合いありがとうございました。もしよろしければ来年もよろしくお願いします。
少し早いですが、よいお年をお迎えください。

北海道酪農技術セミナー2015 参加

平成27年11月5日~6日に北海道帯広市で開催されました。
今年も宗谷地区NOSAI中部支所 塚田獣医師と参加しました。





sony rx-100
photo by sugawara

2015-12-5 Category 講習会 | Leave a Comment

第57回全国牛削蹄競技大会

平成27年11月12日(木)茨城県水戸市鯉淵学園農業栄養専門学校様で
第57回全国牛削蹄競技大会が開催されました。

競技大会の成績は以下のとおりです。

『総合順位』
最優秀賞
佐藤 範夫(山形県牛削蹄師会)

優秀賞
伊藤 真人(山形県牛削蹄師会)

第3位
川口 佳介(群馬県牛削蹄師会)

第4位
林 信行(北海道牛削蹄師会)

第5位
弊社 菅原 洋充(北海道牛削蹄師会)

第6位
佐野 正(北海道牛削蹄師会)
『 部門賞』
判断競技 優賞
遠藤 強(宮崎県装削蹄師会)

牛削蹄競技 優賞
佐藤 範夫(山形県牛削蹄師会)

牛削蹄判断競技では
弊社から出場の菅原 洋充が2位で大健闘でした。

北海道から出場した選手も上位で惜しくも優勝ではなりませんでしたが、大健闘でした。

選手はじめ関係者の皆さん大変お疲れ様でした。

応援して頂いた皆さん、ありがとうございました。





削蹄判断の様子










削蹄競技の様子




FUJIFILM X-M1 FUJIFILM XC16-50mm F3.5-5.6 OIS
photo by EITARO (sato)

2015-11-25 Category コラム, 削蹄師会 | Leave a Comment

ギネスに認定された世界最大の牛

世界最大の牛を紹介します。
こちらが今回「世界で最も大きな牛」としてギネスに登録されたブロッサムちゃん。写真に写っているペティーハンソンさんが愛情をもって育てている。
この牛の種類はホルスタインで現在13才のメス!!全長はなんと約4メートルもあります!!(凄いッ!!
日本のホルスタインの平均身長は1.4メートルなのに対し、この牛は1.9メートルと平均より50センチもオーバーしています!!!!!!

映像で見るとさらに大きさが伝わります。
こちら

by RIMU

2015-11-25 Category 牛コラム | 2 Comments

とある獣医師の独り言33

11月です。今月は第二回フットケアミーティングがあります。講師をお願いした皆様方、お忙しい中快くお引き受けいただきましてありがとうございます。本番までもう少しです。頑張ってください。また、このコラムを読んでいただいている方で興味のある方は、是非参加してみてください。蹄に関して様々な話が聞けると思います。詳しくは道北護蹄会のバナーをクリックしてみてください。よろしくお願いいたします。

では、本題です。先月は人のたんぱく質代謝につてお話ししました。今月は牛のたんぱく質の代謝についてです。たんぱく質の代表格といえば当然お肉です。しかし皆さんもご存じのとおり、牛は草食動物であり、肉を食べません。では畑の肉と言われる大豆に代表される豆類をたくさん食べるのかというと、確かにマメ科の牧草は牛にとって重要ではありますが、牛が必要とするだけのたんぱく質を補えるだけの豆は食べません。では、どこからあの大きな体を作り上げるたんぱく質を得ているのでしょうか?今月はそこのところをお話ししていきます。


乳牛の胃袋


ルーメン微生物

何度もお話ししていますが、牛にはルーメンという食道が変形し袋状になった独特の器官を持ち、その中に大量の微生物を養っています。結論から言うと、その微生物こそが牛のタンパク源になっているのです。ルーメン微生物には大きく三つの役割に分類できます。一つはたんぱく質をアンモニアまで分解する微生物。もう一つはデンプンをプロピオン酸に分解する微生物。三つめはセンイ(以前は繊維としていましたが、最近はカタカナ表記が多くなってきたのでそれに習います)を分解する微生物です。これらが相互に作用することによりルーメン環境を整え、さらなる微生物の増殖を生み、牛にとっての貴重なタンパク源となるのです。ですからルーメンの環境が悪化する、たとえばルーメンアシドーシスの場合には牛はタンパク不足に陥るのです。
ルーメンで増殖し四胃に流れる微生物の量はたんぱく質に換算すると一日5㎏にもなり、これは牛が一日に必要なタンパクのおよそ半分と言われています。では残りの半分はどうするのか?それはルーメンでは分解されないたんぱく、いわゆるバイパスたんぱくとして給与されます。これら微生物由来のたんぱく質(微生物態たんぱくと言います)とバイパスたんぱくは、前回お話しした人のタンパク消化と同様に胃と小腸でペプシンやトリプシンなどの酵素の影響を受けアミノ酸まで分解され、小腸から吸収され全身で使われるわけです。
牛は糖代謝もたんぱくの代謝も完全にルーメンに依存しているということです。
今月は以上です来月からは、ルーメンアシドーシスについてお話しします。

今月の写真は畜産ZOO鑑から拝借しました。

by とある獣医師

全日本ホルスタイングランプリ2015

2015年10月23日(金)~26日(月)
全日本ホルスタイングランプリ2015が安平町早来で開催され、
(公社)日本装削蹄協会 主催
北海道牛削蹄師会 協賛
による ブース出展と削蹄のデモンストレーションを行いました。


削蹄デモンストレーションには2日間で400名の参加があり、アンケートに答えて頂いた方には『幸せをよぶ蹄鉄』がプレゼント。



多くの関係者さま、ご協力有難うございました。
多くの参加いただけた皆様、ありがとうございました。

2015-11-8 Category コラム, 削蹄師会 | Leave a Comment

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