北北海道を牛柄トラックで駆ける牛削蹄所。菅原道北削蹄所のオフィシャルサイトです。

FACE 12/21



Nikon D60 SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM
photo by SHUN
事務所前にて

2013-12-21 Category shun, 風景フォト | Leave a Comment

牛の適温域は?

牛は牛革を身にまとっているので寒さに強い印象です。
では牛の適温域はどのくらいでしょうか?
(下表参照)

意外と繁殖牛は-10℃と強いですが子牛は寒さには弱いですね。
では子牛が寒さに弱い要因は?

・子牛は親牛に比べ皮下脂肪が少ないから、寒さに弱い
・体重が小さい割には体表面積が広いので、体表面からの発熱が多い
・第1胃は発酵槽(第1胃内部の温度は約40℃)とかなり暖かいのですが、子牛の第1胃は発達していないので、体内からの発熱が少なく寒い


といった要因があります。





育成牛の高温は30℃までなので、やはり厚い牛革があると夏バテしてしまうのですね(^^;)

by SAGA

参考資料:鹿児島県、防寒対策の徹底を(特に子牛に)
写真素材:Photo index

2013-12-19 Category コラム, 牛コラム | Leave a Comment

平成25年度海外悪性伝染病防疫研修会に出席しました

先月11月29日に札幌市北海道獣医師会館にて「平成25年度海外悪性伝染病防疫研修会」が開催され出席しました。
研修会の内容をレポートします。

■北海道獣医師会館前にて。豊富町竹田削蹄師(写真右)も道北地区から出席しました。


■北海道獣医師会会長兼、北海道家畜畜産物衛生指導協会副会長 髙橋徹氏の挨拶。


■講演Ⅰ
「バイオセキュリティによる疾病予防」
農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
寒地酪農衛生研究領域長(北海道支所長) 恒光 裕氏の講演です。




バイオセキュリティとは「病原体の進入及び拡散を防ぐための管理技術」です。


原理として、
・農場への病気の侵入防止
・農場内での病気のまん延防止
・動物における抵抗力の増強

です。


農場への進入防止として「ヒト・家畜(牛)・餌」を対策する必要があります。
農場内での病気のまん延防止として「清掃・洗浄・消毒」が必要とされます。
動物における抵抗力の増強として抵抗力の増強すなわち「栄養・ワクチン・ストレスの除去」が必要です。


海外悪性伝染病とは
・平常時には存在しない感染病であり、発生は突発的で、急速かつ広範囲に伝播する。
・致死量が高く、直接的な経済被害が大きい。
・国際貿易ルールに基づき畜産物の貿易が規制されるため、地球規模の経済活動に多大な影響を及ぼす。

とされます。

代表的な海外悪性伝染病は「口蹄疫」です。
口蹄疫が入ってくる原因は、人または畜産物とは関係のない物が挙げられます。



■講演Ⅱ
「家畜伝染病発生時の防疫措置について」
北海道石狩家畜保健衛生所 専門員 山之内 健氏の講演です。


口蹄疫とは偶蹄類動物に感染する病気で、
潜伏期間は牛で平均6.2日、豚で平均10.6日です。
伝播は接触(飛沫感染)、生産物、汚染物品です。
そして治療法が無く伝播力が非常に強いのが特徴です。

最近の日本では平成22年4月~7月に宮崎県で発生しました。
殺処分を経て平成23年2月5日に清浄国に復帰しました。


発症すると蹄冠部皮膚のびらん等目視確認できます。


口蹄疫防疫は常にスピードと連携で対処します。






感染牛が発見された場合、牛の殺処分と埋却、畜舎内等の消毒を行い徹底的な防疫を行います。








作業者の防疫衣も徹底的に管理されます。






車両や持込物品からの感染が考えられます。
進入や取り扱いにも十分に対策します。





■実習
「防疫衣の着脱手技について」
北海道石狩家畜保健衛生所 川島獣医師、永井専門員による実習です。


正しい防疫衣の着用方法です。


ウィルスが付かないよう装着方法は重要です。




防疫服は2枚着使用します。






手袋も2着使用し、長靴の衣類の繋ぎ目もガムテープで塞ぎます。






次に防疫衣を脱ぐ手順となります。衣類の外側に触れぬよう慎重に行います。




■北海道家畜畜産物衛生指導協会 専務理事 武内 弘之氏の挨拶です。


全道各地から集まった削蹄師が正しい知識を身につけ防疫技術を学びました。
今後の行動に反映し、正しい防疫を行います!

by WASHIMI

2013-12-13 Category コラム, 講習会 | Leave a Comment

FACE 12/12



Nikon D60 SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM
photo by SHUN
牛柄トラック3号車

2013-12-12 Category shun, 風景フォト | Leave a Comment

名寄snap 12/7



KONIKA MINOLTA DiMAGE Xg
photo by WASHIMI
秋の紅葉

2013-12-7 Category washimi, 風景フォト | Leave a Comment

とある獣医師の独り言10

今月は先月に続き白線病の後半のお話をしたいと思います。【図1】の2、3、4の部位に白線病ができた場合には蹄鞘と蹄骨の間が狭く、膿が広がる隙間が少ないため、強烈な跛行(びっこ)を示す話は前回もしました。

【写真1】は白線部に出血跡が見られそこを削切していくと排膿が見られた写真です。この場合は膿を排出させた後、坑道が形成された角質を丁寧に除去することにより治癒します。【写真2】参照





また、蹄尖部にできた白線病を放置しておくと、蹄真皮(A)が広範囲に破壊され蹄骨(B)が露出してしまうことがあります。【写真3】を参照

このような場合は黒く見えている蹄真皮を出血するまで削り新鮮な肉を露出させ(デブリドマンといいます)、さらには蹄骨も同様に変色している部分を削り白い骨を露出させます。傷の治癒には血液が必須なため、荒療治に思えるかもしれませんが重要です。

そして最も重要なことは健康な方の蹄(【写真3】では右の蹄)に蹄ブロック(下駄)をつけ患部に負重させないようにすることです。傷はぶつけることにより炎症が広がるため、反対側の蹄を高くすることで床に当たらないようにしてあげることで治癒を促進します。

これは白線病に限ったことではなく、すべての蹄疾患に言えることです。



また、白線病を見つけ角質の除去と排膿によって一時的に跛行が改善されても一週間後に再発することが良くあります。そのような蹄を再検査すると【写真4】のように黒っぽい肉芽組織が飛び出している事があります。



また蹄冠部のあたりが赤くはれ上がっているのが分かると思います。これは坑道の角質(変質した角質)の除去が不十分なために起こる症状で、治すためには飛び出した肉を切除し、角質を【写真5】のように広く削切する必要があります。この際にも蹄ブロックの装着は非常に有効です。



白線病はただでさえ他の蹄病より治癒に時間が係るうえに放置しておくと深部感染を起こし抗生物質による治療さらには断蹄が必要となることしばしばです。

【写真6】はとう嚢、とう骨、屈腱まで化膿が波及している写真です。こうなる前に治療を開始したいものですね。
どの蹄病にも言えることですが蹄病は早期発見、早期治療が大原則です。

今回も写真はすべて牛のフットケアガイドより引用しました。

by とある獣医師

Hokkaido Photo 12/2



Nikon D60 SIGMA 30mm F1.4 EX DC HSM
photo by SHUN
稚内にて

2013-12-2 Category shun, 風景フォト | Leave a Comment

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