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平成25年度海外悪性伝染病防疫研修会に出席しました

先月11月29日に札幌市北海道獣医師会館にて「平成25年度海外悪性伝染病防疫研修会」が開催され出席しました。
研修会の内容をレポートします。

■北海道獣医師会館前にて。豊富町竹田削蹄師(写真右)も道北地区から出席しました。


■北海道獣医師会会長兼、北海道家畜畜産物衛生指導協会副会長 髙橋徹氏の挨拶。


■講演Ⅰ
「バイオセキュリティによる疾病予防」
農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所
寒地酪農衛生研究領域長(北海道支所長) 恒光 裕氏の講演です。




バイオセキュリティとは「病原体の進入及び拡散を防ぐための管理技術」です。


原理として、
・農場への病気の侵入防止
・農場内での病気のまん延防止
・動物における抵抗力の増強

です。


農場への進入防止として「ヒト・家畜(牛)・餌」を対策する必要があります。
農場内での病気のまん延防止として「清掃・洗浄・消毒」が必要とされます。
動物における抵抗力の増強として抵抗力の増強すなわち「栄養・ワクチン・ストレスの除去」が必要です。


海外悪性伝染病とは
・平常時には存在しない感染病であり、発生は突発的で、急速かつ広範囲に伝播する。
・致死量が高く、直接的な経済被害が大きい。
・国際貿易ルールに基づき畜産物の貿易が規制されるため、地球規模の経済活動に多大な影響を及ぼす。

とされます。

代表的な海外悪性伝染病は「口蹄疫」です。
口蹄疫が入ってくる原因は、人または畜産物とは関係のない物が挙げられます。



■講演Ⅱ
「家畜伝染病発生時の防疫措置について」
北海道石狩家畜保健衛生所 専門員 山之内 健氏の講演です。


口蹄疫とは偶蹄類動物に感染する病気で、
潜伏期間は牛で平均6.2日、豚で平均10.6日です。
伝播は接触(飛沫感染)、生産物、汚染物品です。
そして治療法が無く伝播力が非常に強いのが特徴です。

最近の日本では平成22年4月~7月に宮崎県で発生しました。
殺処分を経て平成23年2月5日に清浄国に復帰しました。


発症すると蹄冠部皮膚のびらん等目視確認できます。


口蹄疫防疫は常にスピードと連携で対処します。






感染牛が発見された場合、牛の殺処分と埋却、畜舎内等の消毒を行い徹底的な防疫を行います。








作業者の防疫衣も徹底的に管理されます。






車両や持込物品からの感染が考えられます。
進入や取り扱いにも十分に対策します。





■実習
「防疫衣の着脱手技について」
北海道石狩家畜保健衛生所 川島獣医師、永井専門員による実習です。


正しい防疫衣の着用方法です。


ウィルスが付かないよう装着方法は重要です。




防疫服は2枚着使用します。






手袋も2着使用し、長靴の衣類の繋ぎ目もガムテープで塞ぎます。






次に防疫衣を脱ぐ手順となります。衣類の外側に触れぬよう慎重に行います。




■北海道家畜畜産物衛生指導協会 専務理事 武内 弘之氏の挨拶です。


全道各地から集まった削蹄師が正しい知識を身につけ防疫技術を学びました。
今後の行動に反映し、正しい防疫を行います!

by WASHIMI

2013-12-13 Category コラム, 講習会 | Leave a Comment

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