明治時代から私たちの生活に徐々に浸透していった食肉文化。現代では日々の食卓ですっかりおなじみとなった肉について、あなたはどれくらい知っていますか?今回は知ると誰かに話したくなる豆知識を牛肉、豚肉、鶏肉に分けて紹介します。
豆知識①
「国産牛」イコール「和牛」は間違い
国産牛と和牛、この2つの言葉の意味には明確な違いがあります。国産牛は、品種や生まれた土地に関係なく、生まれてから出荷までの間、最も長く日本で飼育された牛のことを指します。一方の和牛は、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種と、これら4品種の間での交雑により生まれた牛のことを指します。そして、日本で出回っている和牛の約98パーセントは黒毛和種です。但馬牛、神戸ビーフ、特選松阪牛、米沢牛などの有名ブランド牛もこの黒毛和種という品種なのです。
豆知識②
「こま切れ」と「切り落とし」の違い
さまざまな料理に使えて便利な「こま切れ」と「切り落とし」ですが、その違いはご存じでしょうか?一般的に「こま切れ」とは、肉を整形する際に出るさまざまな部位の切れ端を集めた商品を指します。そのため、厚さや大きさもバラバラにカットされており、主に焼きそばや野菜炒めなどの具材として使用されます。
一方、「切り落とし」は特定の部位の肉をスライスした際に出る切れ端の商品を指します。厚さは均一ですが、大きさはバラバラにカットされており、主にすき焼きやしゃぶしゃぶなどに使われます。
豆知識③
ステーキの焼き加減の由来は「ゆで卵」
ステーキを注文する際、焼き加減に「レア(rare)」「ミディアム(medium)」「ウェルダン(well-done)」などの呼び方があります。その中の、レアとウェルダンという言葉は、卵のゆで加減を表現した言葉に由来するそうです。レアという言葉は、半熟卵を意味する英語の古語から生まれました。ウェルダンは、硬ゆで卵を指す「well(正しく)done(調理された)」が由来だとか。卵と同じく、肉も加熱時間が長くなるほど、固くなります。それでは、厚さ2センチメートルのヒレ肉での焼き加減を紹介します。
レア
(英)rare
内部温度55度から65度以下
片面を強火で30秒焼き、弱火にして1分焼く。返して同様に焼く。表面は焼けているが、中心部は生で、肉汁が多い。
ミディアムレア
(英)medium rare
内部温度約65度
片面を強火で30秒焼き、弱火にしたら1分30秒焼く。返して同様に焼く。レアより火は通っているが、中心部はまだ生の状態。切ると赤い肉汁がうっすらとにじみ出る。
ミディアム
(英)medium
内部温度65度から70度
片面を強火で30秒焼き、弱火にしたら2分焼く。返して同様に焼く。中心部にちょうど良い状態に火が通り、薄いピンク色。肉汁は少ししか出ない。
ウェルダン
(英)well-done
内部温度70度から80度
片面を強火で30秒焼き、弱火にしたら2分30秒ほど焼く。返して同様に焼く。肉汁はほとんど出ない。それよりしっかり焼けば、ベリーウェルダン。
文献引用:農林水産省
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