牛乳のもつ不思議な働き

ミネラル・キャッチャーとは、牛乳の含まれているカゼインが分解されてできる、カゼインホスホペプチドのこと。カゼインホスホペプチドには、ミネラルと結びつき、その吸収率を高めるという興味深い働きがあります。

牛乳のたんぱく質であるカゼインは、体内で分解されるとカゼインホスホペプチド(CPP)という物質を生成します。カゼインホスホペプチドは、牛乳のみならず、ほかの食品に含まれるミネラルとも結びつきやすく、その結果、ミネラルの吸収率を高める働きをします。
鉄分は、赤身の肉やレバー、大豆、プルーンなどの食品に多く含まれていますが、吸収率がよくありません(動物性食品のヘム鉄で20%程度、植物性食品の非ヘム鉄では数%)。

しかし、牛乳と一緒にそうした食品をとると、カゼインホスホペプチドの働きによって、鉄分の吸収率が高まります。牛乳そのものには鉄分がほとんど含まれていませんが、ほかの食品の鉄分吸収を助ける不思議ともいえる働きをするのです。
カゼインホスホペプチドは、鉄分にかぎらず、多くのミネラルと結びついて吸収を助ける働きをするので、「ミネラル・キャッチャー」とも呼ばれているみたいです。

参考文献:株式会社 明治
写真素材:素材のプチッチ

by RIMU