免疫機能を活性化する

牛乳・乳製品には免疫に関与する栄養素が豊富
2020年3月、イギリス栄養士会は、食事によって免疫システムをブースト(上乗せ)することはできないとする声明を発表し、その上で免疫能の正常な機能に関与する栄養素はたくさんあり、免疫機能をサポートするバランスよい食事の維持を推奨しました。日本栄養士会も同様に、いろいろな食品から免疫に関与するすべての成分を摂取するのが、科学的根拠に基づく方法とする声明を発表しました。免疫細胞の新陳代謝に必要なたんぱく質をはじめ、牛乳・乳製品はそれらの栄養素を網羅的に含み、免疫調節活性のチカラになります。

免疫の司令塔の腸内環境を整える乳酸菌
乳酸菌を含むヨーグルトは、免疫細胞の6~7割が密集する腸内環境を整えることで知られています。乳酸菌やビフィズス菌などのプロバイオティクスによる、免疫活性や感染症予防のエビデンス(科学的根拠)はまだ十分に蓄積されていませんが、日本の感染症診療ガイドラインでプロバイオティクスを利用した製剤の有用性について言及されるなど、医学的にも少しずつ評価が高まっています。

ラクトフェリンに炎症制御機能
ヒトの母乳に多く含まれ、牛乳のホエーたんぱく質にも含まれるラクトフェリン。腸内細菌学会ホームページでは、その生理機能としてビフィズス菌増殖作用、抗菌作用、免疫調節作用などが紹介されています。最近の日本の研究で、ラクトフェリンが感染症などに伴う炎症を制御する仕組みも解明されました。

引用文献:ミルクランド北海道