北北海道を牛柄トラックで駆ける牛削蹄所。菅原道北削蹄所のオフィシャルサイトです。

2012年度 第15回護蹄研究会に参加しました



2013年2月16日、17日に行われた護蹄研究会に今年も参加してきました。
場所は、東京にある日本獣医生命科学大学
大学研究機関、獣医師、削蹄師などが全国から約100名集まりました。



●16日(土)
基調講演1・・・『牛蹄のCT検査:蹄骨の成長とは?』
基調講演2・・・『人情、牛に教えられた、削蹄人生』
蹄病治療シリーズ教育講演・・・『蹄底潰瘍の治り方』 / 『蹄の感染症による角質への影響』

●17日(日)
特別講演
 『削蹄と関連する橈骨神経麻痺』
 『黒毛和種子牛の手根関節前面の滑液囊炎』
 過剰趾の摘出手術を実施したホルスタイン種子牛の多趾症
 新生児牛に見られるナックル姿勢の整復と考察
 消毒薬パコマも用いた蟻洞の治療効果の検証
 タイストール牛舎飼養乳牛における趾皮膚炎発生の実態調査
 フリーストール酪農場におけるフットバスを用いた趾皮膚炎対策

などなど、盛りだくさんな内容でした。



この護蹄研究会で改めて学んだことは、
・多くの蹄疾患の誘因となる蹄葉炎は蹄の外観上の異常を伴わず、静かに着実に進行する時期が存在する
・この静かに進む成長は、ホルスタイン搾乳牛の後肢蹄において宿命的に生じている
・加齢性の骨変化は蹄葉炎に関連した骨変化とも言える
・体調管理に基づく成長に伴う護蹄管理の重要性
・前後肢の全体的な力学的判断の必要性
・蹄底潰瘍は完治には平均2ヶ月間を要する病気であり、幹部を乾燥させるのでは無く、湿潤治療が完治を早める

などなどです。

これは、感想としての一部ですが、研究機関、獣医師、削蹄師の垣根をこえて学べる場所と考え、皆さんも是非参加してみてください。

by sugaWara

2013-3-1 | Leave a Comment

道南牛削蹄師会技術研修会に参加して

2012/10/12(金)北海道八雲町にて、道南牛削蹄師会主催の技術研修会が行われました。
今年は削蹄師10名、獣医師20名参加の研修会でした。
講師は中札内の道見指導級認定牛削蹄師です。

はじめに宅見道南牛削蹄師会会長の挨拶です。



次に道見指導級による技術公開指導が行われました。



その後、宅見道南牛削蹄師会会長による技術公開指導です。


午後からは獣医師による削蹄研修も行われ、道見講師、鈴木前会長、宅見会長からの
削蹄作業工程の細かい説明があり皆感心していました。

研修会場は皆さんの積極的な参加により活気あふれるものとなり、
道南牛削蹄師会の獣医師と削蹄師の関係も大変良く、活動内容にも絶賛!!
削蹄の工程には全てに理由があり、削蹄の大切さを改めて実感した講習となりました。

by sugaWara

2012-10-26 | Leave a Comment

削蹄のセミナーに出席しました

8月24日、北海道江別市にて「チャールズ・ルイス・ガード博士特別セミナー」に出席しました。
内容は蹄病や削蹄に関する講演と、実技講演です。

【プロフィール】

チャールズ・ルイス・ガード博士は、米国コーネル大学において生産獣医医療分野に従事。



牛群管理に係るすべてのコストを算定し、蹄病は乳房炎、繁殖障害よりもコストがかさむ疾病であることを指摘し、蹄病をコントロールには削蹄が有効であると提唱。



博士はまた、米国削蹄師会の世話役を長く務められ、削蹄現場と大学・研究者のパイプ役として尽力。



世界牛蹄病学会の中心的な人物でもあり、その気さくな人柄から、多くの学会員に信頼されています。




会場は江別市の石狩地区NOSAIにて行われました。
午前は博士のスライド講演です。


講演内容は「米国の一般酪農における感染性蹄病 -環境と経済性からの考察-」です。


講演内容で興味深い点をピックアップします。

博士の個人的経験による結果

・1日3回のフリーストール牛舎の清掃で、大まかに(中等度)蹄の清掃は維持
・予防のための投資、ホルマリン蹄浴の場合、乳牛1頭当たり年間$15(約1,100円)
・治療する割合は4%
・予防の費用対効果の概算は2.3倍

個体治療の手技

・テトラサイクリンの局所塗布
・6ヶ月以内の再発は50%

博士は包帯を好まない。包帯を巻いた場合でも3日で外す。

・包帯の外し忘れが少なからずあるため
・ストレッチタイプの包帯は時間が経つと縮み、組織に食い込み足にトラブルを発生させる

削蹄処置法(治療)の目的

・深部組織から離れた蹄壁や蹄底の切除
・炎症組織への圧迫の除去
・跛行軽減させる可能性
・治癒能力を主にアップさせる

断蹄を行わなくても蹄は回復する

・問題のある蹄は断蹄を行う場合があるが、問題のある箇所を切除し健康な組織がでるまで削ることで、蹄は回復することがある



午後は場所を移し実技講演です。


それぞれ足に問題の抱えている4頭の牛を使い、博士による削蹄と処置の実演を行いました。




片山削蹄所による片山、武田氏による削蹄実技もあわせて行われました。
両氏は毎年開催される全国削蹄競技大会の全国チャンピオンでもあります。


興味深い講演内容と実技を見学し、より一層の技術向上を目指します!

2012-8-26 | Leave a Comment

別海町にて削蹄講習会に参加しました

先日の7/13(金)に別海町にて根室馬事振興会主宰、根室削蹄師会との合同共催で、削蹄講習会が開催されました。
当社から昨年に引き続き菅原、萩野が参加しました。

前日の7/12(木)に座談会で削蹄談義が行われ、翌日13日は実演講習が行われます。

はじめに、北海道牛削蹄師会顧問の佐藤寛信先生より馬の削蹄実演です。
馬と牛の削蹄の違いを確認できました。








次に、2級牛削蹄師試験に向け北海道牛削蹄理事の片山指導級による講義が行われました。
姿勢、歩様、蹄形、検査を重点に講習が行われます。

そして、北海道牛削蹄会阿部会長による単独保定の削蹄実演が行われました。

最後に、根室削蹄師会の皆様による枠場削蹄の実演が行われました。

馬の削蹄技術の勉強、そして根室削蹄師会の皆様との意見交流と、知識を深めることができました。

by WASHIMI

2012-7-18 | 2 Comments

「削蹄に関する勉強会」に出席しました

先日6/10(日)に湧別町で開催された、ゼノアック日本全薬工業(株)主催のセミナー、「削蹄に関する勉強会」が開催されました。
当社からは、佐藤と佐賀が出席しました。



講師はジンプロコーポレーション飼料栄養研究員のDr.ダナ・トムリンソンです。



内容は趾皮膚炎を中心とした蹄病に関することを講話いただきました。





確かな知識を吸収し、今後の削蹄技術を進化してゆきます。

by WASHIMI

2012-6-13 | Leave a Comment

ジンプロ社「酪農セミナー」に参加して・・・第1弾

先月2012/4/12(木)、紋別市で開催された「ジンプロ社酪農セミナー」に当社菅原が参加してきました。
ヒートストレスについてセミナーがありその内容を紹介します。

by WASHIMI



暑熱ストレスによって、体細胞数や蹄の健康にどのような影響が出るか?

暑熱ストレスは、ご存知のように乳牛の生産性を押し下げる大きな問題です。
その影響は実は夏ではなく、気温が下がる秋口以降に現れます。
暑熱期間が長引くことにより泌乳量の減少、繁殖成績の低下、体細胞数の増加などの問題が引き起こされます。
下記のグラフが示すように、夏の高温だけでなく温度と湿度の二つの要因が重なることによって、暑熱ストレスの強さが決まります。




詳しくはジンプロ社のウェブサイトをご覧ください。
www.zinpro.com

参考資料:暑熱ストレス ジンプロ社技術資料

2012-5-2 | Leave a Comment

第14回護蹄研究会シンポジウムに参加して



先月2月25日(土)~26日(日)の2日間にわたり、東京都の日本獣医生命科学大学にて、
第14回護蹄研究会シンポジウムが開催され、当社菅原が今年も出席しました。
護蹄研究会シンポジウムとは、年一回蹄に関する発表や情報交換、議論を交わす会です。





今回の教育講演は、
『失敗に学ぶ削蹄、蹄病治療』 
・群馬県牛削蹄師会 大河原さん、
・NOSAI愛媛 村上様

『北米削蹄師会ミーティング参加報告』
・NOSAI千葉 吉谷様
・削蹄塾 真鍋様

『乳牛の破行:蹄以外に原因がある破行』
・酪農学園大学 田口様

以上の教育講演が行われました。
その後一般講演も多数あり、今回も学ぶべきことが多く大変勉強になり、蹄への知識と理解を一層深めました。

by WASHIMI

2012-3-8 | Leave a Comment

蹄の講演を行ってきました@中頓別町


先日2月23日に当社菅原が中頓別町で蹄の講演を行ってきました。
JA中頓別町様主催で行われ午前に当社が講演を、午後に中頓別町の獣医師様の講演スケジュールでした。


■中頓別町民センター



町内の畜主様に参加いただき有意義な議論が交わされました。
日々の現場の限られた時間の中では、畜主様や獣医師様とはじっくりとお話ができません。


■講演がはじまる前の様子



ですが今回の講演を通してそれぞれの蹄に対する知識や思いを共有できたことは貴重でした。
獣医師と削蹄師それぞれから見た蹄は良い意味で着眼点が違い、畜主様と三位一体で蹄と向き合うとより一層の改善と発見が得られるものになりそうです。


■講演後に獣医師様と蹄について議論を交わしました


by WASHIMI

2011-2-25 | Leave a Comment

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