北北海道を牛柄トラックで駆ける牛削蹄所。菅原道北削蹄所のオフィシャルサイトです。

とある獣医師の独り言18

人間を含めた多くの動物と牛を含めたいわゆる反芻獣とは消化の機能が大きく異なります。非常に大雑把に言わせてもらうと、人は歯で食べ物を噛み砕いてから、胃で消化液の影響を受けてさらに細かくして、小腸で吸収されます。一方牛は歯で噛み砕くまでは同じですが、食べ物そのものから直接栄養を吸収することは非常に少なく、一胃に代表される前胃の微生物を利用した消化が行われます。昔から言われる『牛飼いは虫飼い』とはうまい表現だと思います。一胃の状態が悪化は乳量の維持どころか牛の生命維持すら難しくなってくるわけです。今月からはこの反芻獣だけが持つ素晴らしい消化システムをいろんな側面からできるだけわかりやすくお話ししていこうと思いますので、お付き合いをよろしくお願いします。
生物が自分の体を成長させ維持していくためには、食物を食べて消化をし、栄養を吸収することが必要です。吸収するためには食べた物をできるだけ小さくして吸収しやすくする必要があります。それが消化です。一般に消化は機械的消化と化学的消化に分けられます。機械的消化は咀嚼(そしゃく、噛む事)や蠕動(ぜんどう、消化管を動かして食べ物を後に運ぶ事)など機械的に食べ物を小さくすることです。一方化学的消化は胃酸による融解やアミラーゼやペプシーノゲンに代表される消化酵素による分解によって化学的に食べ物を小さくすることです。
牛を代表とする反芻獣の消化管の特徴としては先ほども述べましたが、人の胃に相当する四胃の前に3つの前胃が存在することです。前胃である一胃や二胃には微生物が無数に存在し、これらの微生物は飼料を分解する酵素を作り、飼料を分解します。(三胃にも微生物が存在しますが胃壁が襞(ひだ)状になっていて、その襞ですりつぶす機械的意義が強いとされています。)つまり、一胃、二胃では消化酵素は出ていませんが、ルーメン微生物によって四胃と同様に化学的分解が行われているわけです。このルーメン微生物による化学的分解はルーメン発酵と言われます。ルーメン発酵の結果として微生物は増殖し、増えた微生物は四胃以下で消化、吸収されて牛の貴重なタンパク源となります。またルーメン発酵によって揮発性脂肪酸(酪酸、プロピオン酸、酢酸など)を代表とする発酵生成物をルーメン内に放出し、牛はそれをルーメン表面の絨毛を介して吸収して自らの栄養源とするのです。要するに、牛のタンパク源はルーメン微生物の体タンパク、牛のエネルギー源はルーメン発酵の発酵生成物なのです。このようにルーメン微生物無しでは牛は飼料を利用できない生き物なのです。微生物だけであの大きな体を維持しているなんてすごい生き物ですよね。
次回はその微生物についてもう少し掘り下げていきます。

2014-8-10 | Leave a Comment

根室牛削蹄師会に参加して

平成26年7月26日(土)09:00~
根室牛削蹄師会主催『亀井規佳氏による削蹄セミナー』に参加してきました。
亀井氏は、ロシア、メキシコ、スペインなどで講演会を行っており、
アメリカ、カナダの多くのショウカウを手掛けている削蹄師です。





photo by sugaWara

2014-8-7 | Leave a Comment

牛の奇妙で困った習性

牛は細長いものを飲み込んでしまうという困った習性があります。例えば、鉛筆やペン、釘、針金など、細く長いものだったら何でもかんでも飲み込んでしまいます。どうしてこのような習性があるかははっきりしていませんが、もし、釘のようなものを飲み込んでしまって、お腹の中で刺さってしまったら大変です。そこが第2胃だったら、すぐとなりに横隔膜、さらに心臓があるので、心臓を傷つけてしまうことになり、命取りにもなりかねません。このような疾病を、創傷性横隔膜炎または創傷性心膜炎といいます。この病気になった牛は、痩せてしまい、泌乳量も乳質も低下してきます。
 軽度なものなら胃の中に強力な磁石などを入れて、突き刺さっているものを取り除くこともできますが、たいていは治療の施しようがないので、廃用にするしかないようです。
 予防のため、普段から胃の中に強い磁石を入れる、または牛のまわりに釘や針金などを置かないように注意する事が大切ですね。
ちなみに、当社の社員が、頭に巻いているタオルが牛さんに食べられてしまったという事件が過去に一度だけありました。


参考文献:畜産ZOO鑑
写真素材:Rhodesian diary (マークのポンコツ写真館)

by EITARO(sato)

2014-7-31 | Leave a Comment

牛フットセミナーが名寄にて行われました。

酪農及び肉用牛経営における生産性向上を図るため、蹄病予防等対応フットケア普及推進事業の一環で
平成26年度牛フットケアセミナー 北海道開催が、7月17日(木)に、主催:公益社団法人 日本装削蹄協会、
北海道牛削蹄師会協力のもと、名寄市の産業高校 名農キャンパスで行われました。
これまでの事業で得られた削蹄効果の検証成績などを活用した護蹄管理の重要性を普及啓蒙する事業となりました。

■当社菅原は削蹄講師として出席しました。






■北海道牛削蹄師会長 阿部優氏の挨拶。



■日本装削蹄協会 服部 調査役



■日本装削蹄協会 田島 部長



■日本装削蹄協会 大沼講師によるセミナー


■当社菅原による実演削蹄






■写真左 当社倉口









■枠場を使用し 名寄産業高等学校 生徒さんによる削蹄体験















名寄産業高等学校 大橋先生、福原先生 開催までの準備、ご協力ありがとうございました。


byRIMU

2014-7-22 | 2 Comments

とある獣医師の独り言17

六月も後半に入りやっと気温の上昇とともに天気も落ち着き、牧草の刈り取り作業も佳境に入ってきましたね。酪農家の皆さんは一年で一番で大切な時期で大変だとは思いますがこの時期の辛抱で一年の牛の状態が決まる最も大事な時期です。頑張ってください。

さて、本題ですが人間を含めた多くの動物と牛を含めたいわゆる反芻獣とは消化の機能が大きく異なります。非常に大雑把に言わせてもらうと、人は歯で食べ物を噛み砕いてから、胃で消化液の影響を受けてさらに細かくして、小腸で吸収されます。一方牛は歯で噛み砕くまでは同じですが、食べ物そのものから直接栄養を吸収することは非常に少なく、一胃に代表される前胃の微生物を利用した消化が行われます。昔から言われる『牛飼いは虫飼い』とはうまい表現だと思います。一胃の状態が悪化は乳量の維持どころか牛の生命維持すら難しくなってくるわけです。今月からはこの反芻獣だけが持つ素晴らしい消化システムをいろんな側面からできるだけわかりやすくお話ししていこうと思いますので、お付き合いをよろしくお願いします。

生物が自分の体を成長させ維持していくためには、食物を食べて消化をし、栄養を吸収することが必要です。吸収するためには食べた物をできるだけ小さくして吸収しやすくする必要があります。それが消化です。一般に消化は機械的消化と化学的消化に分けられます。機械的消化は咀嚼(そしゃく、噛む事)や蠕動(ぜんどう、消化管を動かして食べ物を後に運ぶ事)など機械的に食べ物を小さくすることです。一方化学的消化は胃酸による融解やアミラーゼやペプシーノゲンに代表される消化酵素による分解によって化学的に食べ物を小さくすることです。
牛を代表とする反芻獣の消化管の特徴としては先ほども述べましたが、人の胃に相当する四胃の前に3つの前胃が存在することです。前胃である一胃や二胃には微生物が無数に存在し、これらの微生物は飼料を分解する酵素を作り、飼料を分解します。(三胃にも微生物が存在しますが胃壁が襞(ひだ)状になっていて、その襞ですりつぶす機械的意義が強いとされています。)つまり、一胃、二胃では消化酵素は出ていませんが、ルーメン微生物によって四胃と同様に化学的分解が行われているわけです。このルーメン微生物による化学的分解はルーメン発酵と言われます。ルーメン発酵の結果として微生物は増殖し、増えた微生物は四胃以下で消化、吸収されて牛の貴重なタンパク源となります。またルーメン発酵によって揮発性脂肪酸(酪酸、プロピオン酸、酢酸など)を代表とする発酵生成物をルーメン内に放出し、牛はそれをルーメン表面の絨毛を介して吸収して自らの栄養源とするのです。要するに、牛のタンパク源はルーメン微生物の体タンパク、牛のエネルギー源はルーメン発酵の発酵生成物なのです。このようにルーメン微生物無しでは牛は飼料を利用できない生き物なのです。微生物だけであの大きな体を維持しているなんてすごい生き物ですよね。

次回はその微生物についてもう少し掘り下げていきます。

写真素材:無料写真素材 輪(りん)

by とある獣医師

2014-7-13 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言17

夏真っ盛りですね。実は私は釣りが趣味でして先日ブリを釣ってきました。まさかこんな道北であの青物のブリが釣れるとは全く思っていなかったのですが、どうやら海水温の変化で対馬暖流に乗った魚が日本海を北上し宗谷岬を回ってオホーツク海に来たようです。釣り人的にはようこそって感じですが、いたるところでゲリラ豪雨が降るようになったのも海水温の上昇によるとも言われているし、地球は本当に大丈夫なのか心配になりながらも次はマグロが釣れないかと期待をしている一釣り師でした。
では本題です。先月牛の生命維持にはルーメンが不可欠だという話をしてきましたが、ルーメンの中には細菌、原虫(プロトゾア、ミドリムシのような単細胞生物)、真菌(かび類)が無数に生息しています。ルーメンの容積を100リットルと仮定すると。細菌は1000兆個、原虫は100億個、真菌は10億個程度存在している計算になります。今月はルーメン微生物の代謝についてお話ししていこうと思います。
ルーメンの中で微生物は人間を含む他の生き物と同様に、生命活動に必要なエネルギーを得るためのエネルギー生成反応(異化代謝)と生体を構成する成分を合成する反応(同化代謝)を行っています。

① 異化代謝
異化代謝とは細胞に燃料を供給する反応で、これで生じたエネルギーは栄養の細胞内への取り込みや細胞成分の成長・分裂、細胞を維持するためのエネルギーとして使われます。この異化代謝をルーメンの中でルーメン微生物が行った場合、牛が食べた植物の構成成分であるセルロースやデンプンは異化代謝によってエネルギーとなり、残った分解産物は小さな分子へと変換されていきます。最終的には酢酸・酪酸・プロピオン酸などの揮発性脂肪酸(VFA)、二酸化炭素、メタンとなります。このVFAは先月もお話ししましたがルーメン壁から吸収されて牛のエネルギーとして利用され、二酸化炭素と水になります。言いかえると、ルーメン微生物が生きていくためのエネルギーを作った残り物が牛の大事なエネルギー源になっているわけです。

② 同化代謝
  同化代謝とは異化代謝の途中で生成された低分子などを素材とし、組み合わせることにより大きな構成成分(部品)を作り、最終的に微生物細胞その物を作り上げる反応のことです。同化代謝に利用する素材としてはタンパク質を分解することによって生成されたアミノ酸やアンモニア、低分子の糖質・脂肪酸などです。この異化代謝によって増殖したルーメン微生物は良質のタンパク源として小腸以下で吸収されて、牛の体の維持に利用されます。

つまり、ルーメン微生物がルーメン内で行っている事は、牛が食べた飼料を微生物自身の餌とし、異化代謝によりエネルギーと同化代謝の材料を獲得し、得られたエネルギーを使って微生物自体を組み立てる(増殖する)事なのです。また、個々のルーメン微生物は飼料に含まれるすべてを利用できるだけの能力はありません。しかし、多種多様なルーメン微生物がルーメンと言う限られた空間で生活することで、飼料中の多くの成分が分解されて微生物本体に再構築されていきます。このルーメン微生物の生命活動の総体がルーメン発酵です。牛が肉を食べなくてもあの大きな体を維持できる秘密はルーメン発酵にあったのです。

来月はさらに微生物をさらに掘り下げていきます。お付き合いありがとうございました。

by とある獣医師

2014-7-7 | Leave a Comment

スタッフ勉強会を開催しました



名寄市の駅前交流プラザ「よろーな」にて定例のスタッフ会議を行いました。
定期的なスタッフ会議でスタッフ間の共通認識の徹底を行いました。
勉強会では皮膚炎について勉強を行いました。

by RIMU

2014-6-26 | Leave a Comment

当社、松原駿 Q&A

昨年入社し、1年が経過した松原にいくつかの質問をしてみました。



Q…菅原道北削蹄所に入社して1年が経ちましたが仕事に慣れましたか??

A…昨年は菅原会長をはじめ会社の皆さんに沢山支えていただいた年でした。
お陰様で、入社させていただき2ヶ月が経つ頃には職場の雰囲気にも慣れ、今日まで日々楽しくお仕事をさせていただいております。
ただ、まだ現場の流れを先読みできず……
会社の皆さんにご迷惑をおかけすることが多々あるので日々精進し、一日でも早く先輩方の背中に追いつけるように努力していきます!


Q…一年前と大きく変わった事を教えて下さい。(私生活や仕事など)

A…兵庫にいた時よりも家の整理整頓を心がけるようになりました。


Q…会社の人達に絶対負けない事を教えて下さい。

A…駿だけに俊敏に動けるところです!
(特にフリーストールにて)
時々牛と競争してます。(笑)


Q…ライバルは誰ですか?ライバルの方に一言お願いします。

A…入社当初は正直、梨夢さんに仲良くしていただけるかと心配でしたが、
今では優しくて面白い梨夢さんに自分の悩みを聞いていただいたり
沢山笑顔にしていただいております。
これから先梨夢さんに追いつけ追い越せの精神で努力していきます!!
梨夢さん今後ともよろしくお願いいたします。


Q…仕事中に危なかった出来事を教えて下さい。

A…牛の鼻をつかんでいて吹っ飛ばされたことです!
幸運なことに無事着地し怪我はありませんでした。
後で菅原会長に聞くと1mくらい綺麗に横っ飛びでゆっくり飛んでいたそうです。(笑)
これから体をもっと鍛えて菅原会長のような強固なボディになります!


Q…今後の目標を教えて下さい。

A…大きく分けて二つあります。
まず現場の流れを早く自分の身体に染み込ませ、円滑にかつ丁寧に仕事を全うすることです!
そして二つ目は、牛の動きや習性を学んで、一日でも早く蹄を切れるようになることです!


Q…当社の関係者様に一言お願いします。

A…こんなどこぞの馬の骨かわからない若造を、北海道にそして菅原道北削蹄所に快く迎えていただきありがとうございます!
日々皆様への感謝の気持ちを忘れず日々精進してまいりますので、
今後とも菅原道北削蹄所を
どうぞよろしくお願いいたします。





【☆番外編☆】

Q…好きな女性のタイプを教えて下さい。

A…一緒にいて楽しい方です♪♪


Q…休日の過ごし方を教えて下さい。

A…休日は午前中に家事をして買い物に行き、午後からは家で音楽を聴きながらゴロゴロしてます。


Q…兵庫出身ですが、北海道の風に慣れましたか?
A…春夏は兵庫に比べてとても過ごしやすいです。
でも冬はやはり大変でした↓↓
兵庫は雪が降らないので、雪が降った時はとても嬉しかったですが…
1シーズン過ごしてみると、北海道の皆さんが大変な思いをされていることを身を持って学びました。


Q…いつテレビを購入するのですか??

A…この質問は昨夏から会社の皆さんからよくされました(笑)
この場をお借りいたしまして、お答えさせていただきます。
今はあんまり必要性を感じないので、またの機会に購入をと考えております。
ご心配をおかけしましてすみません。(笑)


Q…次の方の指名をお願いします。

A…つぎのホームページコラムは武田削蹄所の武田豊和さんに出演していただきたいと思います!!
とよさんよろしくお願いいたします!


最後に、私にこのような機会を設けてくださった菅原会長をはじめ
ホームページを管理、作成してくださっている梨夢さん、会社の皆様、そして弊社のホームページをご覧になってくだっさっている皆様、本当にありがとうございます!

松原 駿



今回、質問者は今井です。

byRIMU

2014-6-18 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言16

春ですね。ようやく私の住むところも草地に草が伸びて放牧地には牛が放される時期になりました。暑くもなく寒くもなくちょうどいい時期になりましたね。
では早速本題に入りましょう。今月は削蹄の重要性についてお話します。今までのまとめ的な話になりますがよろしくお願いします。

①削蹄と乳量
蹄に不安があると乳量が減少します。これはフリーストールでは飼槽や水槽まで歩いていく必要があるため勿論ですが、繋ぎ牛舎でも同じように乳量は減少します。牛は基本的に立って採食し水を飲み、寝て反芻します。ですから削蹄が不十分で蹄に違和感を持っている牛は寝起きを嫌がり採食量が減るため乳量も減ってきます。

②削蹄と蹄病
蹄に違和感があると寝起きの回数が減ることで、一度起立したら長時間起立するようになり蹄に負担をかけ白線病や蹄底潰瘍を発症させるリスクも上がります。特にフリーストールではスラリーの中での持続起立となりPDDやスラリーヒールと言った感染性の蹄病を増やすことになります。

③削蹄とアシドーシス
採食量の低下による空腹が数日続くと牛は寝起きの回数を減らしても栄養が取れるように反芻が必要な粗飼料を嫌い、消化スピードが速い濃厚飼料を好んで食べるようになります。それを何日か繰り返すと一胃は濃厚飼料の分解によってできた乳酸によりルーメンアシドーシスとなり乳質の悪化、乳量の減少へ拍車をかけます。
さらにルーメンアシドーシスは蹄葉炎や蹄底潰瘍を引き起こし、ますます蹄の痛みが酷くなります。始めは違和感だけであった蹄も痛みがひどくなるにつれ起立が下手になり、寝起きに際にあちこちぶつけることで関節の腫れや褥瘡ができ、最終的には起立不能となります。


図 1 正常な子宮


図 2 子宮捻転

④ 削蹄と子宮捻転
  本来は牛が横になる動作はゆっくりと行われます。ところが蹄に痛みがある場合は横になる動作の途中で痛みに耐えきれず勢いよく寝てしまうことがあります。これにより左右不対称に大きくなっている子宮角は、胎子と胎水の移動でバランスが取れなくなりくるりと捻じれることで子宮捻転を発症してしまいます。(図1.2 文永堂出版『獣医繁殖学』より引用)


図 3 お産時に牛が取る姿勢

⑤ 削蹄と難産
  実は蹄の痛みは難産も引き起こします。牛は陣痛が始まると頻繁に寝起きを繰り返します(このことが前述の子宮捻転にも関係します)。その中で図3の姿勢が難産の減少に役立ちます。この前肢を折り曲げ後肢だけ起立した姿勢は胎児を骨盤の中から腹腔に戻すことにより、胎児が自らの力で肢や首を伸ばし、異常な姿勢で産道に入るのを防ぎます。ただし胎児が生きている場合に限っての話です。
後の蹄に異常があればこの態勢を維持することができないため難産が増えるわけです。

このほかにも削蹄の不備は様々な疾病を引き起こすので、最近はアニマルウェルフェア(動物福祉)の観点から削蹄は非常に重要視されています。私は個人的に牛の健康を維持するために一番大切なことは餌の管理で次には削蹄であると思っています。『うちは乳量を増やすために濃厚飼料を増やさなきゃいけないから、削蹄師を料金の安いところに変えるんだ。』と言う人がいますが、本来は逆で濃厚飼料を増やすからこそしっかりした削蹄師に蹄の管理をしてもらうべきだと私は思います。

今回で蹄の話は一旦終了します。至らない点や説明が下手で分かりにくかった点も有ったかと思いますが、どうかご容赦ください。
勝手ながら次回からは蹄に関係が深く牛の管理では最も重要なルーメンの話をしていきたいと思います。来月からもお付き合いのほどよろしくお願いします。

by とある獣医師

2014-6-6 | 1 Comment

牛肉の部位について

今回は『牛肉』についてです。
先日、家族で焼く肉屋さんに行ってきました。
焼肉屋さんで、何気無く頼んでるお肉ですが、果たしてウシさんのどこの部位なのか疑問に思い調べてみました。
牛の部位については、農林水産省の定めた基準があるようです。
これによりますと特に定める場合を除き、(社)日本食肉格付協会 の牛部分肉取引規格に定める名称を使用することになっています。
大きく分けると9つに分類されます。

・かた       ・ヒレ
・かたロース   ・ばら
・リブロース    ・もも
・サーロイン   ・そともも
・らんぷ


次回、焼肉を食べる時は何処の部分を食べるか思い出しながら・・・・
写真素材:ゆんフリー写真素材集
bySAGA

2014-5-24 | Leave a Comment

日本各地の方言「ウシ」とは?


日本各地の方言「ウシ」は、どう呼ばれているのでしょうか?

北海道、東北・・・「べこ」
新潟、山形・・・「おし」
茨城、千葉・・・「うしめ」
山梨・・・ 「うしんべぇ」
長野・・・ 「べぇぼう」
石川、静岡、愛知・・・「ばっこ、ぼっこ、うしんぼう」
島根・・・「もうん」
宮崎、長崎・・・「うひ」
熊本・・・「うぅし」
鹿児島・・・「べぶ」


色々な呼び方があるんですね。
機会があれば、各地の方言を使ってみてください。

by EITARO(sato)

参考文献:レッツ方言 方言講座 「牛」の方言
写真素材:牛の無料イラスト(オーフリー写真素材)

2014-5-16 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言15

今年は雪が少なくて春が早いなんて言っていたら4月4日の吹雪はすごかったですね。私の住んでいるところは風に加えて降雪量も半端なくて、今シーズン一番の暴風雪じゃなかったかと思います。簡単には春は来ないものですね。
それではさっそく先月に引き続きPDDの話をしていきたいと思います。いきなりですが乳房の間が化膿して悪臭を放っているのを見たことはないですか?(写真が無くてすいません。手頃な写真を持っていなくて…。)最近知ったのですが、あれもPDDと同じ原因菌で乳房DDと呼ばれているそうです。PDDの病変部が牛が横になった時に乳房につくことで感染するそうです。



写真 1 趾間過形成にできたPDD



写真 2 痛みのためつま先立ちする牛

いきなり話がそれましたが、乳房DDは別にして肢に発生するPDDの90%は後肢に起こります。できる場所としては球節上の趾間の皮膚にできることが最も多いようですが、蹄球や副蹄周辺、趾間過形成の上(写真1)、趾の背側の蹄冠部、そして時には蹄底潰瘍の病変部にもPDDができている事があります。一般に毛が少なく皮膚の柔らかいところを好むようです。PDDは痛みが非常に強く、特に趾間の皮膚や蹄球にできた場合には患部に負重することを嫌い、つま先立ち(写真2)で歩くことが良く見られます。このつま先立ちが蹄にねじれや無理な力を発生させ白線病や裂蹄の原因にもなります。
PDDを発生させないためには原因菌を持ち込まない事が一番ですが、これだけ全国的に蔓延してしまうとなかなか簡単には行かないと思います。特に一度農場に入り込んでしまったPDDを完全に排除するのは非常に困難です。しかし発生を制御することはできるはずです。最初に手をつけるべきことは肢もとの環境の衛生の改善です。具体的にはストールに敷料を十分に入れることや除糞回数を増やすことによって、牛床をできるだけ乾燥させ清潔な状態に保つことです。またフリーストールでは感染源である通路のスラリーを溜めないためにもバーンスクレーパーの稼働頻度を上げるなどの工夫も必要です。さらにパーラーで搾乳している場合には、削乳時に趾間に付着しているスラリーを洗浄して除去してあげることも大事です。
PDD感染牛が移動して歩くため蔓延しやすいフリーストールでは、蹄浴槽を利用した5~10%の硫酸銅での蹄浴が世界的にも最も効果があると言われています。ただ蹄浴に使用した後の排液による銅汚染が深刻な環境問題となっています。最近では銅濃度の低い薬剤や消毒液を混合した薬剤、泡状になり患部に付着しやすくなった薬剤などいろいろできては来ていますが、決定打となるような蹄浴剤が出てきていないのが現状です。やはりPDDの抑制には硫酸銅の使用量を減らす意味も含めて、削蹄師による削蹄時の処置と重症な牛の摘発、その摘発牛の獣医師による個別の治療が地道ではありますが最重要だとおもいます。
 最後に治療について少しお話します。まずは病変局所をよく洗浄するのはもちろんですが、これは私の経験上ですがイチゴ状やつる状になった病変を血が出るまで削り落してから薬剤を塗りこんで包帯をした方が治りが早いような気がします。その際に抗生剤の併用は非常に有効だと思いますが、出荷制限には十分注意しなくてはいけません。
二回にわたりPDDについてお話してきましたが、PDDは感染力も強く、また痛みも激しいため治療にかかる労力や経済的損失は非常に大きなものがあると思います。しかし最近では直腸内の新鮮な糞からPDDの菌が発見されたという報告もあることから、PDDの菌は牛の体内の常在菌としての地位を確立したような感じも受けます。そうなると先月も述べましたが発症するかしないかは牛群の健康状態次第だと思います。牛がせっかく持っているバリア機能を喪失させないような飼養管理が一番重要だと思います。

今月も写真はテレビドクター3から引用させていただきました。

by とある獣医師

2014-5-7 | Leave a Comment

平成26年度 北海道牛削蹄師会 通常総会開催

平成26年4月25日(金) 札幌の京王プラザホテルにて行われました。
総会前の削蹄研修会では、『乳牛の肢蹄の実態と改善に向けて』と題しまして、
根室農業改良普及センター 主査 吉田忠様より講演があり、改めて肢蹄の大切さと
ルーメンアシドーシスと蹄の関連性を知ることができました。
そして、総会終了後の懇親会結びの挨拶は、なんと当社の松原駿くん!!
緊張していましたが、掛布~、バース、金本~、の掛け声の中しっかりと勤め上げました!








photo by rimu

2014-4-26 | 1 Comment

全国乳用飼育頭数

今回は、全国乳用飼育頭数です。
現在、全国では約1.423.000頭の牛が飼育されています。
都道府県別でトップ3は何処でしょうか??

[平成25年2月1日調査]
第1位 北海道 約806.800頭
第2位 栃木県 約53.500頭
第3位 岩手県 約45.500頭


北海道は全国で56%を占める乳用飼育数なんです。
さすがは、でっかいどう!!
酪農王国北海道ですね。
ちなみ世界では約131885(千頭)で、インドでの飼養頭数が30%以上を占めています。
話しがずれますが、全国の牛乳生産量は北海道がだんとつで、全国生産量の約半分は北海道です!
さすがは北海道!!

参考データ:農林水産省
写真素材:牧場の牛の写真素材

bySAGA

2014-4-19 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言14

4月ですね。今年は春が早いような気がしますが、皆さんのところではどうですか?早く雪が溶けて、桜が咲いて、花見で一杯と行きたいですね。
さて、さっそくですが今回はPDDについてお話したいと思います。



写真 1 典型的な趾皮膚炎の病変



写真 2 毛のような皮膚の増殖を伴った趾皮膚炎

PDDはPapillomatous=いぼ状のできもの、Digital=指や趾、Dermatitis=皮膚炎の頭文字をとったもので、日本語では、いぼ状皮膚炎とか趾皮膚炎と訳されます。またDDと略されている本も有ります。(写真1、2)
PDDは1970年代にイタリアで初めて報告された蹄病で、その後全世界に広まり最近では日本全国に広まってしまいましたが、私が就職した17年くらい前には宗谷ではほとんど発生が見られず(私が不勉強だったせいかもしれません)、その後数年で一気に広がってきたという印象があります。その就職当時、オホーツク方面の同期の獣医師から『趾皮膚炎って知っているか?大して酷そうな病変ではないんだけど、痛みがすごくてしかも伝染性がすごい蹄病があるんだぞ。まだ見たことないならオホーツク方面の牛を導入するときは気をつけた方がいいぞ。』なんて言われたのを未だに覚えています。(オホーツクの方々ごめんなさい。)
このようにPDDは伝染力が非常に強く、PDDに罹患した牛を導入することにより汚染された土壌やスラリーを介して、牛から牛へと感染が広がっていきます。また、痛みも非常に強くPDDに罹患した牛は乳量が30~45%減少するという報告も有ります。



写真 3 趾皮膚炎の顕微鏡画像(糸くず状に見えるものがトレポネーマ)

PDDの原因菌については未だにはっきりしてはいませんが、トレポネーマと言う細菌が病変の形成の主役を担っていると考えられています。(写真3)

トレポネーマは人の歯周病の原因菌と類似していると言われており、どちらも慢性の炎症を起こす細菌という点でも共通しています。ただPDDはトレポネーマ単独で起こるものではなく、ある環境下で他の細菌と競合して発症させると言われています。つまり不衛生でドロドロの牛床では蹄球や趾間にスラリーがこびりつきます。そうすると趾の皮膚はスラリーの水分やアンモニアでふやけたり、細菌で傷んだりします。そこにスラリーの中で増殖したトレポネーマが傷から侵入し病変を形成するのです。
ここで重要なのはすべての牛が同じ環境にいたからといって、同様に発症する訳ではないということです。その環境にいる牛の免疫状態や乳期、年齢などにより発症のしやすさが決まるらしく、一般に初産牛が最も発症しやすいと言われています。
また正常な牛の皮膚には外界から感染を守るバリアー機能があります。勿論このバリアーは趾皮膚にもあるため、健康な牛にはトレポネーマを感染させてもPDDは発症させることはできません。このバリアーにはビタミン(代表的なものとしてビタミンHといわれるビオチン)や微量ミネラル(亜鉛など)によって維持されています。このビオチンは亜鉛と競合して爪や皮膚などの蛋白質を合成するという重要な役割を担っています。牛の場合はビオチンに限らずビタミンの多くをルーメン内の細菌が作り出すことができます。しかし牛がルーメンアシドーシスになり、ルーメン内の細菌が減少している場合にはビオチンが作られずこのバリアー機能を発揮させることができません。つまり容易にトレポネーマの感染が成立するという訳です。さらにルーメンアシドーシスによる軟便はトレポネーマの増殖しやすい環境を作りやすくしてしまいます。やはり牛のルーメンアシドーシスは百害あって一利無しって事ですね。

次回もPDDについてお話します。


今回の写真はテレビドクター3から引用させていただきました。

by とある獣医師

2014-4-2 | Leave a Comment

牛の嗅覚、知っていましたか?


ウシの嗅覚が鋭いのはご存知でしたか!?
嗅覚の鋭い動物といえば犬を思いつきますが、実はウシも凄いんです!!
嗅覚と味覚は人でもウシでも強い関連があると言われています。

ヒトは自分の好きなものを好きなだけ食べることができますが、
ウシは自由に選べません。

ヒト:寿司、ステーキ、お酒・・・・・・・
ウシ:乾草、配合飼料、水

ウシは来る日も来る日も…乾草、配合飼料、水です。
でもこのメニューでも草食動物のウシは毎日大好物、おいしく食べています。

さらに泌乳中のよく働いているウシはいつもお腹がペコペコ。
なので余程のことがない限り好き嫌いでエサを残すことはないのです。

でもウシがエサを残すことがあります。
・エサにカビが生えている
・乾草の茎が硬過ぎる
・乾草の中の硝酸態窒素が多い時

などです。

いつもお腹が減っているウシでも、臭いに敏感だからこそニオイも味も悪いエサは食欲を左右してしまいます。
とてもデリケートな動物なのをあらためて実感します。

これまではウシが嗅覚に敏感とは知らなかったので、気にはしていませんでしたが、
もしかすると牛舎に入っただけで削蹄師独特のにおいを嗅ぎ分けているのかもしれません。
「お!今日は削蹄師が来たぞ!」と。

そう思うとこれからはウシ達にも「この臭いの削蹄師はイイ仕事するよね!」と思われる削蹄を目指したいです!

by EITARO(sato)

参考文献:全国酪農協会
写真素材:【丑】牛のイラスト画像【かわいい牛のイラスト】

2014-3-31 | Leave a Comment

牛の聴覚

牛の聴力は最小可聴音が8,000Hz以上と、人に比べてかなり高い音が聞こえます。
大体1,000Hzぐらいが聞き易いみたいです。
でも、どうやってこれを測定したんでしょうか?
人だったら、「聞こえたら合図してください」って言えますけれど、牛の場合は難しいですよね・・・・・
昔は、音を聞かせて、耳が動くか動かないかで、判断していたそうです。
今は、音が鳴ったら、餌がもらえると いうことを学習させて、餌をもらいに来たら、聞こえていると判断するそうです。
大変ですね・・・・・・



写真素材:GATAG|フリー画像・写真素材集 3.0
参考文献:じゃーじ牛のホームページ

bySAGA

2014-3-23 | Leave a Comment

センチュリー誌に掲載されました

日本で活躍している中小企業を紹介している、ビジネス雑誌「センチュリー誌」

その、センチュリー誌に別海町の酒井削蹄業の酒井博昭氏が掲載されました。







月間企業情報雑誌センチュリー
by RIMU

2014-3-13 | Leave a Comment

とある獣医師の独り言13

私の住んでいるところは今年の雪は例年より少なく、国道の通行止めもまだ一度もなく平和な冬を過ごさせていただいておりますが、皆さんの住んでいるところはいかがでしょうか?春が待ち遠しいですね。


写真 1 趾間過形成

さっそく趾間の病気についてお話していきます。まずは趾間過形成(しかんかけいせい)です。趾間結節(しかんけっせつ)とも言われます。内外側の軸側の蹄壁とくっついている皮膚には小さな襞(ひだ)があり、それが慢性的に刺激され続けると皮膚が肥厚し盛り上がってきて写真1のような状態になるのが過形成です。ですから盛り上がっているのは皮膚の一部なので趾間皮膚過形成といってもいいと思います。その刺激の原因として趾間に糞や異物が詰まる事や趾間の軽度の細菌感染にあります。そのため蹄浴や蹄の洗浄で趾間をきれいに保つ事がもっとも大切です。


写真 2 過形成の切除

治療法は小さい過形成であれば削蹄により趾間の隙間を広げてあげることで徐々に小さくなりますが、大きな過形成の場合には写真2のように外科的に切除する必要があります。

次に趾間腐爛(しかんふらん)についてです。これは趾間がFusobacterium necrophorumという菌 (日本語では壊死桿菌(えしかんきん)と言われます)に感染にすることにより起こります。この菌は空気のあるところでは増殖できないので、まず趾間に傷ができることが発端です。たとえば木の枝や石によってできる小さな傷、または物理的に趾間が広げられてできた裂け傷などから菌が侵入しそこで増殖することで趾間腐爛が発症します。ですから成乳牛のみならず公共牧場で預託されている育成牛でもよくみられます。急激に跛行を示す牛が増えた時には趾間腐爛かPDDを疑うべきでしょう。特に長雨の後では要注意です。雨で放牧地の表面の土が流れ、尖った石が趾間を傷つけることにより複数頭に趾間腐爛の発症が見られることもよく有ります。


写真 3 趾間腐爛による蹄冠の腫脹


写真 4 趾間腐爛による趾間皮膚の裂け目

趾間腐爛の特徴は写真3で見られるような蹄冠部の腫脹です。発症初期は小さな傷なので蹄を挙げても趾間腐爛だと気付かない事も有ります。少し時間がたつと中に溜まった膿が自潰(じかい)し写真4のようになります。


写真 5 趾間過形成と趾間腐爛の合併症

また趾間過形成と合併して起こるようなことも有ります。過形成と趾間の間にできる擦り傷から壊死桿菌が感染し写真5のような二次的な趾間腐爛が出来上がります。
趾間腐爛の治療としては早期の場合は抗生物質が非常に有効です。ペニシリンの全身投与を数日実施するのが一番です。それと同時に趾間の壊死組織(えしそしき)の除去と消毒をおこなうのがよいでしょう。ただし、発見が遅くなった場合には壊死桿菌が趾間から軸側の蹄壁へ侵入し蹄球部から蹄底へ化膿が波及する場合も有ります。その場合は抗生物質の全身投与と並行して、蹄底潰瘍と同様に浮いている角質をすべて削切する必要があり、治癒には時間がかかることになります。特に蹄関節へ腐乱が侵入した場合には予後は非常に悪くなります。すべての病気に言えることですが、早期発見、早期治療が肝です。

次回は趾間の病気のPDDについてお話します。


今回の写真も牛のフットケアガイドから引用させていただきました。

by とある獣医師

2014-3-6 | 1 Comment

人間とウシの骨の数は?

人間とウシの骨の本数は何本違うでしょうか。
人間:200~206個
ウシ:227~229個
ウシのほうが多いですね。

ちなみに、哺乳類の首の骨は、基本的に7個と一定しています。従って、ウシ、キリン、ヒトの首の骨の数は、みんな同じ7個です。
あの長い首のキリンと人間が同じ数というのは意外ですね!

by EITARO(sato)

参考文献:ウシの骨格 Skeleton of Cattle
写真素材:DH | Photography

2014-2-27 | Leave a Comment

2024 菅原道北削蹄所|北北海道を幅広くエリアカバーする牛削蹄所です . | Blue Weed by Blog Oh! Blog